企業グループ全体の試算表の作り方


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企業グループ全体の業績を正確に把握したいとき、グループ全体の試算表があると便利です。本ページでは、グループ全体の試算表を各社の会計データを利用して作成する方法を紹介しています(2023年2月4日作成)。


説明の前提

  • グループ内の各社は、同じ会計ソフトを利用しています。
  • この会計ソフトには、グループ全体の試算表を自動で作成する機能は付いていません。
  • 各社は、毎月、自社の試算表を作成しています。 

試算表の作成手順

事前準備として行う作業

  1. グループ用の会計ファイルを新規に作成します。
  2. 同会計ファイルの「期首残高」は、各社の残高を合計した金額から、グループ内部の債権・債務を除いた金額で設定します。

毎月行う作業

  1. 各会社で前月分の試算表を完成させます。
  2. 各会社の前月分の仕訳データを、エクセルデータとして、デスクトップ等に出力します。
  3. 出力したエクセルデータを開き、グループ用の会計ファイルに取り込むことのできる内容に補正をします。
  4. グループ用の会計ファイルに、全社のエクセルデータを取り込みます。
  5. 前月中に行ったグループ内部の取引を相殺するための仕訳を、グループ用の会計ファイルに追加入力します。
  6. グループ用の会計ファイルから、グループ全体の試算表を印刷します。

経営資料としての有用性

グループ内部の取引に関する仕訳が除外されると、グループ全体の試算表の中の勘定科目の金額は、第三者との取引により生じた売上、経費、資産、負債に限定されるようになり、この試算表の内容は、グループの等身大の実力を反映したものになります。

 

グループ内における取引が規模の大きいケースであっても、この試算表を見れば、グループとしてのリアルな経営成績や財政状態を把握することができます。

 

グループの創業時は1社でスタートし、企業数が段々と増えていったケースの場合では、現在の業績を創業当時の業績と比較することも可能です。

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